これが見納め😭今春完全退役!! 坑道掘削装置 ( 小郡駐屯地 第304坑道中隊 ) @陸上自衛隊日本原駐屯地

これが見納め😭今春完全退役!! 坑道掘削装置 ( 小郡駐屯地 第304坑道中隊 ) @陸上自衛隊日本原駐屯地

Title: The final look. JGSDF equipment that will be completely retired this spring.
Shooting date: Sunday, October 22, 2023
Picture taken at: JGSDF Camp Nihonbara
Category: Japan Ground Self-Defense Force

撮影日: 2023年10月22日(日)
撮影場所: #日本原駐屯地
カテゴリー: #陸上自衛隊
 

 現役最古参の国産戦車【 #74式戦車 ( Type 10 tank ) 】が今春 ( 2024年3月末 ) をもって完全退役します。

 1970年代以降、ほぼ半世紀に渡って国内の “主力戦車” として活躍してきた【 74式戦車 】の全機退役に注目が集まりがちですが … その他にも、2024年3月をもって全機退役予定の装備品が数々有ります。

 その一つが、陸上自衛隊 施設科の装備品【 #坑道掘削装置 ( こうどうくっさくそうち ) 】。

 今回公開致します映像は、陸上自衛隊 #西部方面隊 第5施設団 隷下の “施設科部隊” で、 第2施設群 ( JGSDF 2nd Engineer Group ) #第304坑道中隊 が保有する【 坑道掘削装置 】です。

 今春予定されている、
3/ 3(日) 西部方面隊創隊記念行事 健軍駐屯地
3/17(日) 第5施設団創隊記念行事 小郡駐屯地
3/30(土) 飯塚駐屯地創立記念行事 飯塚駐屯地

 観閲行進参加の可能性が有る、 #施設科 関連の “駐屯地記念行事” は何れも3月に開催。 【 坑道掘削装置 】の姿を見る事が出来る可能性がかなり低くなってしまいましたので、昨年10月 岡山県勝田郡奈義町 陸上自衛隊 日本原駐屯地 ( にほんばらちゅうとんち : JGSDF Camp Nihonbara ) で行われました『 #日本原駐屯地創設58周年記念行事 』での “観閲行進” と “装備品展示” での貴重なシーンを急遽編集。 映像を公開する事にしました。

※下記は、関連記事より。
= 陸上自衛隊「坑道掘削装置」:コレなに!? めったに見られない巨大穴掘り機械の実力 =
 2022/01/03公開 Motor-Fan

 なにやら禍々しい雰囲気すら漂うが、動くさまはこのビジュアルに反してユーモラスに映る。
 日本を守る陸・海・空自衛隊には、テクノロジーの粋を集めた最新兵器が配備されている。普段はなかなかじっくり見る機会がない最新兵器たち。 本連載では、ここでは、そのなかからいくつかを紹介しよう。 今回は、陸上自衛隊が装備する【 坑道掘削装置 ( こうどうくっさくそうち ) 】だ。

 これは陸上自衛隊が装備する【 坑道掘削装置 ( こうどうくっさくそうち ) 】だ。 思わず読み仮名をカッコ書きしてしまうが、ようするに、巨大穴掘り機械である。ミサイル発射機や車両など大きなものを隠すトンネル(坑道)を掘る装備だ。 先端に装着されたドリルビット(掘削刃)を回転させ、接続されたアームを左右上下に動かし、崖面などの地形を掘り進め、車両や大きな資機材を収容できる地中空間を作りだすことができる。
 アーム先端のドリルビット(掘削刃)。 強固な刃が複数取り付けられ、回転することで掘り進んでゆく。

 トンネルは車両や資機材の格納保管場所となり、指揮所など前進拠点を設けるにも好都合だ。 つまりトンネルは防御陣地のベースになり、大勢の人員の身を守る場所であると同時に作戦拠点にもなる。

 陸自は文字どおり陸上の地形を活かして活動する。 穴を掘り、地形や環境を利用して施設や設備、陣容を整える。 人間一人が身を隠すための「タコツボ(穴)」は哨戒や警備など拠点防御のために必須のもので、陸自隊員は自分の「タコツボ」を小型スコップで掘る技術を皆が持っている。 しかし、車両やミサイル発射機などを隠すための大きな坑道ともなると、人力で掘るのは非効率で現実的ではない。 そこで登場したのが、この【 坑道掘削装置 】だ。 陸自の主に各方面隊の下にある「施設群坑道中隊」に配備されている。

 ここでいう「施設」とは陸自の職種のひとつを指していて、正式には「施設科」という。 「施設」とは旧軍兵種でいう「工兵(こうへい)」のことで、築城や架橋、道路や鉄道の敷設など技術的な任務を遂行する職種だ。 諸外国軍では「エンジニア(Military Engineer、Combat Engineer)」と呼ばれ「戦闘工兵」などと和訳される。 文字どおり、武装して最前線に赴き、歩兵部隊などを前進させるための橋を架けたり、地雷原の爆破処理なども行なう。 最前線の歩兵よりも先に前進して各種作業を行なうので「戦闘工兵」と呼ばれるわけだ。 その作業内容は一般でいう土木・建設業に相当する。

 施設科は、戦闘職種の普通科(歩兵部隊)や機甲科(戦車部隊)、特科(大砲部隊)の前進など活動を支援し、兵站(ロジスティクス)や情報交換などもサポートする。 陸上勢力の諸活動の鍵を握っている職種ということになる。 海外派遣でも施設科の隊員らが派遣され、相手国のインフラ整備などを行ない、国際協力の現場でも重要な役割を果たしている。

 そんな施設科に配備されるのが【 坑道掘削装置 】だ。 稼動中の姿を見ることは非常に稀な機会になるはずで、輸送中などを除けば実際には皆無だろう。 しかし、陸自勝田駐屯地(茨城県ひたちなか市)での駐屯地記念行事、いわゆる駐屯地祭など一般公開される機会に【 坑道掘削装置 】が展示されることが多い。 勝田駐屯地祭は【 坑道掘削装置 】を生で見るチャンスだ。

 デモンストレーション中の【 坑道掘削装置 】は、ドリルビットを回転させ、アームを自由自在に動かし、車体前面下部に備えられた「ちりとり」形状のドーザブレード様部品の上に設置されたカニのハサミ的な2本のアームが交互に動く。 ドリルビットが掘り崩した土礫などをこの「カニバサミアーム」が搔き集め、車体底部を前後に貫くベルトコンベアに誘導し、車体後部に排出するという仕組みだ。 稼動中には周期的な運動をする機構が発する「ガチャン、ガチャン、ガチャン……」という騒音が響き、インパクトの大きい外観と独特な動きに、なんとも可笑しくなってしまう。 存在感と動きは任務内容とは別に、とてもユーモラスだ。

【 坑道掘削装置 】のスペックは、

・全長×全幅×全高:約14.9×約2.8×約1.8~3.5m
・全備重量:約30t
・掘削対象土質:普通土・軟岩
・掘削高:約3~5m
・掘削幅:約3~6m
・掘削断面:約29平方メートル
・平均掘削能力:約30平方メートル/毎時
・製作:三井三池製作所

 というものだ。 土木や建設、鉱山などで使用する各種機械の設計・製造メーカーである三井三池製であることに説得力を感じる。 同社では【 掘進機械 】として【 ロードヘッダ 】という名称で【 坑道掘削装置 】と同様なマシンが製造され、世界で販売されている。

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