下敷きや挟まれ&手切断の危険も…過去10年で”約6割”が死亡事故に 「除雪機」を正しく使うポイントは (21/12/29 20:00)

下敷きや挟まれ&手切断の危険も…過去10年で”約6割”が死亡事故に 「除雪機」を正しく使うポイントは (21/12/29 20:00)

大雪の時、強い味方となるのが除雪機。しかし間違った使い方で毎年、死亡事故も起きています。

 安全に使うポイントとは…

 スイッチを付けっ放しの除雪機の近くで雪山に上り、雪をかき出す男性。しかし男性が足を滑らせた次の瞬間…事故が起きてしまいました。

 雪が多い道内で強い味方となる除雪機ですが、使い方を間違えると大事故につながり、最悪の場合、命を落としてしまう危険も。

 この冬、除雪機を安全に使うためのルールをお伝えします。

 大雪となった12月23日。札幌市内の住宅街では、除雪機を使う市民の姿が多く見られました。

 札幌市民:「こんないっぺんに降っちゃったら参るよ。ちょっとずつ降れば良いのにね」

 この時期、北海道民の悩みの種となるのが、連日降り続く雪です。

 自宅前の駐車場などの雪を片づけるときに大きな助けになってくれるのが除雪機ですが…。

 除雪機本体は600キロほども重さがあり、さらに鋭い刃のローラーがついています。

 では、使用の際に絶対守らなければいけないポイントは何なのでしょうか。

 NITE 製品安全広報課 向井 祐太さん:「安全機能を正常に使える状態で使用していただきたい。クラッチレバーを固定するなど危険な使い方は絶対やめていただきたい」

 NITE(製品評価技術基盤機構)が公開した実験映像。本来離すと停止する除雪機のレバーを固定し、自動で進む状態にして歩いていたところ、雪に足を取られ後ろへ転倒してしまいました。すると…

 安全装置が効かず、そのまま除雪機の下敷きに。これが最も多い事故の形態で注意が必要だといいます。

 NITE 製品安全広報課 向井 祐太さん:「雪の地面で進むというところで足元がおろそかになりやすく後ろを注意しにくい」

 さらに危険な行為がこちら…吐き出し口に詰まった雪を取り出そうと手を突っ込むと…。

 巻き込み事故が起きてしまいました。

 実際に除雪機を使っている人は…

 札幌市民:「手は危ないですよね。それは十分気を付けてます」

 NITEによりますと、ここ10年で除雪機によりケガをした事故は40件。このうち6割を超える25件で死者が出ています。

 12月も札幌市中央区で、除雪作業中の男性が除雪機に脚を巻き込まれケガをし、病院に運ばれる事故がありました。

 NITE 製品安全広報課 向井 祐太さん:「作業範囲内に人がいるときは使用しない。また雪を飛ばすものなので、雪を飛ばす方向にも注意を払ってほしい」

 正しく使えば便利な一方、誤った使い方で危険な道具にもなってしまう除雪機。NITEでは年末年始、帰省先で雪かきの手伝いをする人にも注意を呼びかけます。

 NITE 製品安全広報課 向井 祐太さん:「帰省先で除雪作業を手伝われる方、普段は除雪機に慣れていない方、いらっしゃるかもしれませんので、使い方を習熟された方からレクチャーしてもらってほしい」

 大雪が予想される年末年始。除雪機を扱う際は十分注意しましょう。

 除雪機の注意点は以下の通りです。
・安全装置を正しく使用
・周囲の安全を確認
・雪を取り除く時はエンジンOFFで雪かき棒で

 除雪機を正しく使って、安全な除雪作業をしましょう。

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