情報通信技術(ICT)や作業のロボット化で、省力化や高品質な生産を目指すスマート農業の普及を図ろうと、西海市で5日、無線で操作できる草刈り機の研修会が開かれた。
JA長崎せいひや、水稲、果樹農家、県、市などで構
成する市スマト農業推進協議会が国の補助事業を活用し開催農業関係者約50人が参加した。
草刈り機は愛媛の農機具メーカーが開発。全長約1・5㍍、幅約1㍍、高さ約80㌢。草刈り刃をエンジンで動かし、モーターを使って移動するハイブリッド方式で、1時間で最大約13㌃を刈り取ることができる。45度までの斜面地に対応。九州内の自治体で導入したケースもあるという。
協議会は7月中旬から1カ月間、草刈り機を農家に貸し出し、中山間地の水田や果樹園周辺で作業をしてもらい、従来の手持ち式と比べ効率や費用などを検証する。ミカンやコメを手掛ける協議会会長の相川昇さん(46)は「炎天下、斜面地で草刈りをするのは大変つらい作業。よく刈れており、手持ち式と比べ安全性は高いと思う」と話した。
協議会では水田の水位管理システムや、複数農地の業履歴のデジタル化なども検証する。